「そうだよ。じゃあな」
椎名くんは、はっきりと千秋くんにそう言った。
そして、私の手を握ったままスタスタと歩き出した。
千秋くんとはそのまま別れた。
繋がれた手、ドキドキの胸が高鳴る。
慌てるように先を歩く椎名くんの背中を見つめる。
「椎名くん?」
「……」
「椎名くん!」
椎名くんが私の声にハッとしたみたいで、急に立ち止まった。
「ごめん」
椎名くんが私の手を離した。
繋いでままでも良かったんだけど…
「星、どこに行けば見れるの?」
「プラネタリウム」
「そっか!プラネタリウム!」
「うん。行かない?」
「行きたい!行こう!」
椎名くんがニッコリと頷いた。

