7月中旬。
放課後、先生に職員室に呼ばれた。
2学期から、特進クラスに行ってみないか?と言われた。
これ幸いと思った。
これで、彼女と…。
だけど、僕は何故か返事が出来なかった。
彼女と離れたくない気持ちがまだ勝っているのだろうか?
職員室を出て、教室に戻る途中に図書室が目に入った。
自然と足が動いた。
学校の図書室なんて、めったいに来ない場所だけど、なぜだか知らないが僕をそうさせた。
奥の棚には、僕が好きな宇宙や空、星に関する本が並んでいる。
しばらく誰からも手にされていない本であろうに、すこしホコリ臭かった。
僕は、窓際の壁に寄りかかり、そのまま座り込んだ。
そして、僕は読みながらいつのまにか意識が薄れていった。

