それから僕は、体育館を出て渡り廊下を歩いていると、見たくない光景が目に入った。 楽しそうに笑い合う遠野さんと千秋くんだった。 水道のところで、何やら話をしている。 何を話しているのか分からないが、2人とも笑っている。 僕は、思わず足が止まった。 この時の僕は自分でもよく分からない。 意識よりも身体が先に動いた。 "邪魔をしたい" 僕の心の黒いものがそうさせていた。