星の図鑑を握って、床に座ったまま椎名くんは眠っていた。




その姿に一瞬戸惑ったが、あまりにも気持ち良さそうに眠っていたので、起こせなかった。



私は、しゃがみ込んで椎名くんの寝顔を見つめる。



正面から椎名くんの顔を見たのは久しぶりだ。



よくよく見ると、鼻筋も通ってて、二重まぶたで整った顔をしてるなぁと思った。



少しずつ顔を近づけた。











私の唇が、椎名くんの唇に近づく。



あと、数センチ…





あと、






あと、






あと、







しかしその時、椎名くんの目が突然開いた。