「何だ、正志の仲いい友達2人か。
俺の勝ちだな!」


「人数の問題じゃねぇだろ。
智也は3人か‥‥でも、この特徴だけで分かるかな?

写真とか、ねぇの?」


「あ、写真ある!
そうじゃん、最初っから写真見せりゃあ良かった」

智也はそう言って笑いながら、カバンの中をゴソゴソ探し、
プリントをはさんでいるクリアファイルを出した。

そしてその中から1枚の写真を取り出し、俺に見せた。
誰かの部屋らしき場所で、スナック菓子を取り囲んで皆でピースをしている。



「入学してすぐに4人で遊んだとき撮ったやつ、
ナオトがくれたんだ。

あ、ナオトってこの黒ブチメガネの髪短いヤツな」



俺は智也から渡された紙と、差し出された写真を交互に見比べた。


『鈴木 ナオト』
(黒ブチメガネ、黒の短髪、細身)


なるほど、コイツが『ナオト』か。
黒メガネをかけて短めの黒髪、細身だ。確かに条件どおり。