「へぇ、困った奴だな。」


「まぁ俺も出会いないかなーなんて思ってここ来てるし
あんまり人のこと言えねぇけどな!

けどあいつさっきからすっげぇ強引だししつこいし、
何かあの子かわいそうだな」



そう言って名前の分からない智也の友達は苦笑いをして、
じゃあな、と言って向こうの方へ歩いて行った。



‥‥ほんと、迷惑な話だよな。

俺はそのチャラ男の方をもう一度見た。



その瞬間、下を向いていた相手の女の子が少し顔をあげ、
長い髪で隠れていた顔が見えた。



「‥‥‥あ」


あの子だ!
昨日グラウンドに立っていた、松葉杖の女の子だ。