振り向いた先に立っていたのは、美保だった。
手にコンビニの袋を持っている。

偶然の出来事だったようで、美保の方もかなり驚いた顔をしていた。




「え‥‥っ!?
智也、どうしてここに!?」



「あ、いや、
俺は智也じゃなくて、正志のほう‥‥。」





俺がそう言うと、美保は表情を曇らせた。



「何しに来たの‥‥?」

俺から目をそらしながら、美保は小さく言った。




‥‥やっぱり、
美保は俺を許してくれていないのかな。


頭では分かっていたことだけれど、
美保のそっけない態度を改めて見ると‥‥
何だかすごく、切ない気持ちにさせられる。