『小遣いとか、少しは残ってるだろ?』



「ちょっとはあるけど‥‥
でもそんなんじゃ全然足りねぇよ!

バイトしてるわけでもないんだし!」



『まぁ、そうだよな。

‥‥じゃあ、バイトすればいいじゃん!』




「‥‥へっ!?」




俺の学校も智也の学校も、バイトは禁止だ。

こっそりやってる奴も居るみたいだけど、
バレたらかなり厄介なことになる。




「でもそれ、バレたらやばいんじゃねぇのか!?

それにたかが高校生がちょっと働いただけじゃ
今週末までに旅費なんて稼げねぇよ!


バイトしたとしても、出発できるのはかなり先になるんじゃ‥‥。」