『 着信中 

 【 智也 】』




智也から電話だ。

‥‥こんな時間に、どうしたっていうんだ?
あっちも、授業が始まった頃のはずだけど‥‥?



わざわざ智也が電話をかけてくるなんて、
何かあったのかもしれない。


こっちも授業中だけど‥‥
気になるよな。



「‥‥先生」


「ん、何だ?佐々木」



「ちょっと、トイレ行ってきます!」




そう言って俺は席を立ち、トイレに向かって早足で教室を出た。


‥‥何か俺、腹でも壊したヤツみたいだな。
まぁいいや、今はそんなことどうだっていい。

とりあえず、電話に出よう。