美保が、俺を好きで居てくれたなんて。 美保が、ナオトの告白を断っていたなんて。 美保が、俺に告白をしてくれるなんて。 全部全部、信じられないことばかりだ‥‥! 「‥‥ありがとう!」 正直、めちゃめちゃ嬉しい。 男のくせに、目がうるんできそうだ! ‥‥でも。 分かってる。 これでハッピーエンドなんかじゃない。 だって俺は、『智也』ではないんだ。 俺は正志。 美保を‥‥ 騙してる。