「お客さん、お待ち」 写真に集中していた俺がぱっと顔をあげると、 いつのまにかたこ焼きはできあがっていて 俺の順番になっていた。 「‥‥あっ、 2つ、ください」 俺は2つ分のお金を渡して、たこ焼きを受け取った。 ‥‥そういえば美保、遅いなぁ。 俺が並び始めてからもう5分以上は確実に経っていると思うけど。 まだ戻らないなんて。 俺は、あたりをキョロキョロと見渡した。