美保は嬉しそうにすたすたと歩いていく。


なぁ、美保、
ナオトとはどうなったんだ?


‥‥聞きたくてたまらないのに、
何故だか聞けない。

聞くのが怖い、のかもしれない。



二人は付き合ったに決まってるけど、
それを美保の口から聞く勇気がないんだ。


美保のことは諦めたはずなのに。
俺は本当、どこまでも情けない男だよな‥‥。




「ねぇねぇ、何買う!?
智也、何食べたい!?」

俺の一歩前を歩いていた美保が、楽しそうに振り返る。