昼間をダラダラ過ごしていたら、
気づけば日は落ちていて、外はもう薄暗い。


むし暑い夏の夜の中、
俺は自転車をゆっくりと走らせていた。




「‥‥‥ん?」




遠くの方から、ざわざわと人の話し声がする。

ドンドン、という太鼓の音や笛の音も聞こえる。
あたりを見渡すと、道路を浴衣で歩いている人が何人もいるのが目についた。




‥‥あぁ、
そう言えば、今日は祭があるんだったっけ!