砂浜に着くと、リョウがカバンの中から昨日の花火を出した。

どっさり買ったから、六人でも大丈夫そうな量がある。



まだ夕焼け空で少し明るい中
ナオトがローソクに火をつけ、俺達は花火を始めた。


マサルは、花火が始まった途端
花火を持ってぶんぶん振り回してはしゃぎ始めた。


「おいマサルー!無茶すんなよっ!」


「分かってる分かってるー!」



子供みたいにはしゃぎまわるマサルを見て笑っていると、
リョウが俺のそばに寄ってきて、言った。



「なぁ、あれ見てみろよ」


リョウが小さく指差した先を見ると、少し離れた所にナオトと美保が居た。