クラスの大半は清川君の元に行っているが、あたし、玉岡乃亜は教室の窓側の席でスマホをいじっていた。




「の〜あっ!」



「わっ!……なんだ、結衣かぁ〜」


「えへへ、おはよっ♪」


ぎゅっと可愛い顔で後ろから抱きついてきたのは高校で一番仲良い咲塚結衣。


別のクラスだけどよく遊びに来てくれる。


「乃亜は一樹君のとこ行かないの?」




「はぁ?なんで行く必要があるのよ…」



「だって、いっつも一樹君の事見てるんじゃないのぉ?」