でもそれでも、幼いの小さな脳は母親を失った悲しみでいっぱいだった。





親は親。そういう言葉をよく耳にするけど、本当にそう思う。





まだ小さかった私が、母親の面影を探すのは今思えば当たり前だったのに。




私はそれを祖父母に知られないようにと、必死にいい子を演じていた。






もちろん、祖父母のことは大好きで感謝している。





祖父母と暮らせて本当に幸せだった。






でも、なんでかな。




嫌な気持ちも、痛い気持ちもたくさんして。




離れたいと思っていたのに。完全に憎むことも、諦めることも私にはできなかった。






次第に、作り笑顔がどんどん上手くなって。







―― 人を、信用できなくなってしまったの。





祖父母の気持ちは嬉しかった。でも、一緒にいればいるほど私は親に捨てられた子なんだと思えて仕方がなかった。






正直、小学生の許容範囲からは大きくはみだしてしまっていたんだと思う。