母は私に殴る蹴るなどの行為はしなかった。





ただ、精神が不安定になると決まって暴れだした。





それは、私に向けられたものじゃないにせよ必死に母を止めるうちに怪我は増していく。






今回みたいに、突き飛ばされて怪我をするなんてことはしょっちゅうだった。







今から飛び降りる、なんてマンションの最上階に走って行ったとき。






必死にくらいついた私のほうが、マンションから落ちてしまった。





運よく、まだ階が低いところだったということと、植木がクッションになり骨折程度で済んだのは少しガッカリした。






母も悪気があったわけではない。





だから、これが身体的虐待だったかどうかは私にはわからない。





ただ、養父から性的虐待を、母からはネグレクトを受けていたことは確かだ。








毎晩、寝室に入り込む養父に私は吐き気を催したし。





自分の身の回りのことは、全て自分でする。ということも当たり前だと思っていた。