正式に入部してから、私は朝練に毎日参加していた。
1年の練習メニューは1日単位で決まっており、外周10周→筋トレ→素振り→ボールを使ってみるという流れだ。
新人にとって最も辛い期間だと先輩から聞いた。
確かに辛かった、初め16人近くいた一年生の人数が今や10人に減っていた。

千花は足の速さを買われ、陸上部に入部した。
陸上部は、特に決まって朝練をしていなかったので、朝起きられない千花にとってはありがたい部活だったようだ。

いつものように朝練を終えて、部室の鍵を職員室に返しに行った時、ちょうど新城くんと一緒になった。
鍵を返して、なんとなく一緒に上まで上がった。

新城「おはよう。朝練か?」
私「おはよう!うん、そうだよ。新城くんも?」
新城「そう。先輩たちはいいよな、後輩に片付けやらせてさっさと教室行けんだから。」
私「確かにそう思うけど、先輩達も経験してきてるから、きつさはわかってくれてるよきっと!」
新城「確かにそうだな。」

それから教室に着くまでしばらく無言で歩いた。
教室に着くと五月と安条くんが待っていた。

五月「詩音おはよう!今日も朝練お疲れ様!」
安条「おはよう!お疲れ様!大変そうだなテニス部。」
私「おはよう!うん今日は今までで一番辛かった(^_^;)」
五月「なんかあったの?」
安条「大丈夫か?」
私「特にこれといって問題はなかったんだけど、外周サボってる人がいてとばっちりで私まで怒られちゃった。」
五月「ありえない!!!
詩音がそんなことするはずないのに、なんで怒られてんのよ!そいつだけ怒られればいいじゃない!」
私「まぁ落ち着いて、もう吐き出して落ち着いたから。二人とも話聞いてくれてありがとう!」


それからギリギリまで、3人で話すのが私たちの日常になりつつあった。







そんな中、私の中で何か変化が起こり出していた。