高嶺の花




「すごく綺麗な声ですね。」




隣から程よい低さの声が私の鼓膜をくすぐる。



「え?」



まさかそんなこと言われると思ってなかったから拍子抜けした声が出てしまった。





「歌っている声も、今の声も。
すごく綺麗です。」




驚いている私をよそに彼は続ける。




まさか彼の口からそんな言葉が聞けると思っていなかったので

顔が赤くなるのがわかる。



…もう、いきなりそれって反則でしょ…。