高嶺の花




「恋しくて、会いたくて
空に手を伸ばしてみるの。」


「もしかしたら届くのかもってそんなことないのにね。」




こんな恋したら私はどうするんだろう。




こんなに切ない、辛い思いしてまで



まだその人のこと好きって私は言えるのかな…?




「でもやっぱり、それでもやっぱり
あなたのことが好きだから…
そばにいてもいいですか…?」




後ろで小さな物音がし、振り返ってみると





さっきまで上を向いて寝ていた彼が




こっちを真っ直ぐ見てすこし驚いた顔をしている。



「…っあごめん、起こしちゃった?」