「あの……なにか?」 すると伊藤くんは深呼吸をした。 「あ、のさっ、俺、矢野さんのことがーー」 ーーガチャ 伊藤くんの言葉は屋上の扉が開く音で遮られた。 「あれ。話し中だった?悪い。」 悪びれた様子もなくそういうのは、 「木村くんっ⁉︎」 なぜかマスクとメガネを外してるイケメン木村くんだった。 「……それとさ、こいつ俺のだから許可なく触らないでくれる?気持ち悪い。」 なぜか木村くんの毒舌が伊藤くんに飛びかかる。