ズキッーー 頭痛に襲われる。 「うっ……」 その場にうずくまっていると、 温かいぬくもりに包まれた。 「矢野、どうかした?」 私を抱きしめたのは木村くんだった。 「な、んで……っ…」 早川さんは?置いてきたの? 「あぁ、早川なら帰したよ。 また今度話そうって言っておいた。 おまえがこんな状態なのに話せるわけねーだろ、バカ。」 「バカじゃないもん……っ……」 私を優しく包み込んでくれる木村くん。 そのおかげか、少し痛みが和らいだ気がした。