矢野 真央 side



それからしばらくが経った。



「矢野さん!」



クラスの女子に話しかけられる。



「なに?」



「イケメン男子の件、聞いといてくれた?」




イケメン男子の件……?

あぁ、木村くん紹介の件ね。



「ん、無理だって。」



先日、聞いてみたところ無理だって言われた。ってか、嫌だってさ。



「えー、なんで。」



なんでって……理由、何て言おう……。



「んっと、時間が合わないらしいよ。」



適当な嘘をつく。これで諦めてくれるよね?


すると、頭を下げられた。



「お願いっ!なんでもするからなんとかしてでも会わせてっ!」



必死に頼まれる。


うー…こういう時にみっちゃんがいたら追い払ってくれるのに、

なんで今日に限ってサボリなんだーっ!