「悪りぃ。なんでもねぇ。 だけど俺の顔について口出しすんな。 あと、誰にも言うなよ。」 木村くんはそう言ってメガネとマスクをはめて、前髪で顔を隠す。 「じゃ、僕は教室戻るね……」 いつもの木村くんだ。木村くんは容姿を地味にすると同時に中身も変えたのかな? ってことは、さっきの俺とか言ってた時が素の性格? 「木村くん……」 私はただそう言って黙って見てることしかできなかった。