「き、むらくーー」 「黙れ。」 木村くんがそう言うのと同時に私は視界がくるりと回って、 今度は私が木村くんに押し倒されるという形になった。 「木村くん、かっこいいのになんで顔を隠すの?」 「黙れ。」 木村くんはしっかりと私を睨んでいて、なんだか威嚇、警戒するようだった。 「ってか、その顔……」 どこかで見たことある顔だ。 そして間も無く思い出した。 「あーっ!保健室の人っ!」 階段から降ってきて意識を失ってた人だ。