てか、今まわりには木村くんと私だけ。


これって、木村くんのこと聞き出すチャンスじゃん。



「木村くん!一緒に帰らない?」



まえの方にいた木村くんを追いかけて隣に並ぶ。



「え…いいけど。」



うん、声色だけはイケメンだ。



「ありがとー!」



さて、なにから聞き出そうか。



「んっと、木村くんって得意な教科とかある?」



「…ないよ。」



「苦手な教科は?」



「…ないよ。」



「好きな食べ物は?」



「…ないよ。」



「好きな色は?」



「…ないよ。」



「っ、じゃあ趣味とか…」



「…ないよ。」