「……真央。」



突然私の名前を呼び出した木村くん。



「え……?」



いつもはおまえとか、みょうじなのに。急にどうしたの?



「ほら、俺も呼んだんだから呼べよ。不公平だろ。」



あぁ……そういう作戦か。



「やだ。」



プイと顔を背けたのが間違いだった。



「真央。」



木村くんはそう囁いて、


パクッと私の耳を甘噛みする。



「ひゃっ……!」



「耳弱いんだ?」



クスリと笑って木村くんは私の耳たぶを舌で弄ぶ。