「お邪魔します。」



千智の家に着き、リビングに通される。



そして最近出来たばかりのケーキをもらい食べる。



「千智、」



お母さんたちが話に夢中なのを確認してから話しかける。



「ん?なに?」



「あのさ、やっぱ私は木村くんが好き。」



ジッと千智の瞳を見つめながらそう言うと苦しげに口を開いた。



「なんでだよ……俺じゃ無理なの?」




そういう千智の瞳は必死で、切なかった。