「ハァ……いた…っ!」 中庭につくと、そこには予想通り木村くんと猫がいた。 「木村くんっ…!」 私が木村くんのもとへと走ると明らかに嫌そうな顔をする木村くん。 あら、珍しい。表情を変えることのない木村くんがそんな顔するなんて。 そんな嫌かな?私。 「……矢野さん、なんかよう?」 「うん、素顔をーー」 「断る。」 っ、そんな即答しなくても。でも私はここで負けるような女じゃない!