「別にじゃないだろ。今日やった授業忘れるなんてな?」 「ち、ちが……っ!」 あわてて否定しようとすると木村くんはクスリと笑った。 「冗談だよ。ほら、早く提出してこいって。」 「……うん。」 木村くんにそう急かされ、提出しに行った。 「おまたせ。」 提出しに行った私をわざわざ待っていてくれた木村くんと一緒に帰る。 「でさ、」 いつもと同じようなくだらない会話。 「……うん、」 だけど私は意識しすぎて空返事。 「おい、聞いてんのか?」 そう言って木村くんは私の顔をのぞきこんだ。