「っ、木村くん……?」



声、温もり、香り、


全てが木村くんのものだった。



「そうだよ。」



そう言って木村くんは私を解放した。



「っう……」



ポロポロ出てくる涙。



「おいで。」



「っ……ぅ…」



両手を広げた木村くんに抱きつく。



「なんで……っ、ここにいるの?
私のこと、嫌いなんでしょ……?」



「……嫌いじゃねーよ。」



ギュッと力を込めていってくれる木村くん。