「木村くん、木村くん、起きて。」 少し揺すると木村くんは目を覚ました。 「ん……矢野?」 わ、眠そうな木村くん、レア。 かっこいい。 こんな木村くん、山村さんは見たことないよね。 いつの間にか山村さんと張り合ってる自分に驚く。 「木村くん、一緒に帰ろ?」 「ん……」 木村くんはカバンを持って立ち上がる。 だけどすぐにハッとした表情になった。