「靴紐だけでも結ばせてよっ。」



悲鳴にも怒りにも聞こえるコイツの声。



「うるせぇな。黙れ。」



俺がこういうと、



「う、ごめんなさい……」



シュンとするコイツを見てなぜだかわからない満足感。



「ま、別にいいけどな。」



コイツをおとすのは骨が折れそうだけど…ま、しょうがないか。



頑張るしかないな。そう意気込んで俺はこいつを家まで送っていった。