真面目なトーンになった木村くんに少しビビりながらも聞き返す。



「あのさぁ、おまえ好きなやつとかいるの?」



その言葉の意味が理解できるのに数秒かかった。



「す、きなやつ……?」



「あぁ。」



まっすぐ私を見つめてくる木村くん。



一度捕らえたら、逃がさない。


木村くんの瞳はそんな感じで私は瞳をそらせなかった。