「いや、全然大丈夫。こっちだって階段から落ちそうになったとこを助けてもらったんだし。 キミがいなかったら俺、死んでたからね。」 こんなハキハキと喋るのが木村くんなわけがない。 「いや…でも、本当ごめんなさい。」 「いや、いいって、本当。それより、矢野さん、授業始まるよ。」 「あっ!そうだ!本当、ごめんなさい!」 そう叫んで保健室から出ていく。 ………あれ?なんであの男子は私の名前を知ってたんだろ?