また、泣き出しそうになってしまう。

私って、こんなに泣き虫だったっけ…?






私の鞄を持ち、ユウキは支払いを済ませてくれる。

私の足取りは重かったけど、ずっとユウキは手を繋ぎ倒れない様に、ゆっくりと歩いてくれた。

車に乗る。

シャッターが開けられると、朝日が目を眩ませる。

引くく車は唸りを上げ、朝の街に流れだした。





郊外にある、いつものラブホ。

辺りには手付かずの緑が、朝露で輝きを増している。

ユウキが煙草を吸うために、窓を開ける。

朝独特の風が、濁った車内の空気を取り替えてくれる。

少し肌寒いけど、気持ち良かった。

私の中の濁った部分まで取り替えてくれる気がした。