タマシイノカケラ

「カナ…」

言葉を合図に、私に闇が覆い被さる。

体を反転させ、ユウキにしがみつく。

重ねた胸板の奥、ユウキの心臓が悲鳴を上げている。




どうしようもない馬鹿だと知りながら、ユウキになら、滅茶苦茶にされたいと望んだ。

次の瞬間、背中に板の冷たさと、少しだけ鈍い痛みを感じた。

被さる前髪の隙間から、ギラつく眼差しが見えた。

欲望だけの視線。

涙の痕は、もう見当たらない。



──私はこれを待っていた。



荒い口づけ。
舌が奥まで入り込み、かき混ぜながら吸い付く。

邪魔な服を乱暴に剥ぎ取る動きで、この後の行為がどのようなものか、想像がつく。



普段はない、ユウキの雄の部分。

本能のままに動いて欲しいと思った。

ユウキになら、私の体、全部あげる。




でも、魂はナオヤのものだからね。