タマシイノカケラ

酒で、男で、満たされれば満足できると思っていた。

安心できると思っていた。




でも、そんな事は無かった。






大量に酒を飲む。



耐性が生じて、次第に満足できなくなる。



違う男と寝る。



でも安心なんて得られなくて、また違う男と寝る。



期待していたものは、そこにも無くて、またアルコールを摂る。

男を替える。



繰り返す、私の生活。





さっき視た、夢の続きを実感した。

繰り返される闇の中で、私はただ、もがくだけ。









──欲しいのはナオヤ、貴方なのにね。



探し当てたけど、決して手に入らない宝物。


私、溺れていくしか出来ないのかなぁ──







会話の無いテーブル。

懸命にワインで心の血液を補給し続ける私を、寂しい目は凶器の如く、いつまでも視線を刺していた。