ナオヤと別れた時の様、どうやって帰ってきたか解らない。

気付いたら、皺々のシーツの上だった。

まだ、吐き気は治まらない。

無理に吐こうとする。

透明な涙と、唾液がまた私を汚した。


オレンジを搾るように、心が締め付けられ、涙と唾液まみれになる。

搾りカスのような私が、シーツの中で喘いでいる。





仰向けになっても、うつ伏せになっても、気持ちは落ち着かない。

胸が圧迫される。

煙草に手を伸ばしても、火を付けられないほど、震えていた。

シャワーを浴びる気すら、出てこない。




深く深く、私は沈んでいった。