ナオヤの言葉は、どこまで本音なのか解らない。

ナオヤの瞳の様に、心まで、闇で覆われていると感じた。






その後上になれ、下になれなどの話は発展せず、目的地到着までの間は車の話題で盛り上がった。


マフラー変えてんの?目立つ音だよなー。
サスもいじってんの?どーりで乗り心地悪ぃや。
でも色は気に入った。
スモークも張れば、もっと俺好みになるんだけどな~。


などなど。嫌味も込めながらであったが、──アンタの事を誉めてたよ。








海岸近くのコンビニに立ち寄る。

ペットボトルのお茶を突きだし、新しい煙草を注文する。

「お待ちのお客様どーぞー」

定番の文句に促され、後ろのナオヤは隣に移動した。



缶ビールを抱えれるだけ抱えて、同じように煙草を注文している。