「久しぶり」

また、ナオヤの笑顔。


少し、日焼けした様に見える。



夏の思い出にと、遊び歩いたのだと思った。
でも、どことなく、落ち着いた雰囲気もある。

でも、笑顔の輝きは、2週間前と変わらず、褪せてはなかった。



嬉しいのと、気恥ずかしいのとで、まともにナオヤを見れない。

すぐに目をそらした私に気付かないでほしいと、願いながら、

「で、どこ行く?」

ぶっきらぼうに呟く。

「んー、どっか行きたいとこないの?」

私と同じくシートにもたれた後、小さく伸びをする。
すでに、鼓動は早まっていたが、平静を装って間発入れずに私も返す。

「ない」
「あ、そ。」