タマシイノカケラ

──それでも人は、誰かのために必要であって、絶対に要らない人なんて居ないんだよ。



前に届いた、カオリからのメール。

私自身、どうなってもいいと自棄を起こして、でも寂しさは消えなくて、セメントで隙間を埋めるように適当な男と寝る日々が続いていた。

その日も、知らない誰かと寝ていた。
終わって、ぼんやり天井を見ていた時に、メールが届いた。



まるで、心の中まで盗撮されてる気分だった。



タイミング、良すぎだよ……。

確か、そんな言葉を吐きながら、私はどっかの誰かも解らない男の前から、姿を消した。

男は幸せそうな寝顔だった。






私は連絡もせず、カオリの部屋に向かった。