そのとき、誰かのお腹がぐぅーっとなった。
「とりあえず食べようよ!」
『そ、そうだな。』
私はサイコロステーキを一口食べてみた。
「お…おいしい…。」
それは今まで食べたことがないようなおいしさだった。
『ほんと…だ』
佑樹もそう言った。
私たちが食べ始めるとみんなも無言で食べ始めた。
しばらくするとみんなの空気が元に戻り、
再び会話が始まった。
誰もさっきのことには触れなかった。

ボーッとして外を見ていた。
外は真っ暗、街灯もないから外には何があるかもわからない。
『マリカ。』
その言葉と同時に誰かがコツンと私の頭を叩いた。
佑樹だった。
「どうしたの?」
『どうしたのもなにも…お前寝なくて大丈夫なの?』
「え?」
周りを見渡すとみんな寝ていた。
時計を見ると今の時刻は0:32
『お前ってさ、よくボーッとしてるよな。
ったく、いろんな意味で気を付けろよ。』
そう言って佑樹は私の頭をポンポンとした。
「わかってるよ」
佑樹の言葉、何故かものすごく安心した。