世界と列車。そして君。

七海が手を挙げた。
『とりあえずあなたが神様だってことは信じます。というか今のでここにいる人たちはみんな信じなくてはならなくなりました。神様。あなたのことはなんて呼べばいいですか???』
神様はしばらく考えていた。
[うーん。僕には名前が無いからなぁ。
とりあえずみんなからはレオンって呼ばれてた。俺の知り合いは他の神様だからね。神様って呼ばれるわけにはいかないのさ。]
レオン。
日本にはほとんどいないような神様らしい名前かもしれない。
[ま、神様でもレオンでも、なんでもいいよ。僕はそのへん気にしないから。]
誰かが手を挙げた。
佑樹だ。
『質問。まず殺されたらどういう死にかたなの???もしもルールを破ったら???もしも[はいはいちょっとストップ!!佑樹くんはグイグイくるね~1個ずつちゃんと答えるからそう慌てないで!!]
レオンは一息ついた。
[まずひとつめなんだっけ???]
『殺されたらどういう死にかたなの???』
それは私も気になっていた。
[あんま詳しくは言わないけど苦しくないよ。眠るように死ぬっていうか。うん。静かにしとけばの話だけど、暴れる人は苦しいかもね。]
安心してはいけないかもしれないけど…
心のどこかで安心感があった。
苦しんで死ぬことだけは絶対にイヤだった。