清川マリカ。高校1年生。
入学式。
私は友達ができるか不安だった。
でも今、大切な友達がたくさんいる。
私が学校へ行くのは友達たちに会いたいか
らっていう目的もある。
「いってきまーす」
梅雨が開けたばかりのこの季節はジメジメしていて蒸し暑い。一番イヤな季節かもし
れない。
玄関を開けると大切な友達のひとり、七海
がいた。
『あっ。マリカ遅いよー!!おはよう!!』
「おはよー。今日も元気だね」
『そんなことより早く学校行こっ』
七海はいつも元気で悩みなんてないんじゃないかと思うくらい明るい。
七海を見ているとこっちまで元気が出てくる。
おしゃべりをしているうちにあっという間に教室へ着いた。