少しずつ、見えるミライ

もしこの条件を聞き入れてもらえたとしても、約束の期間内に未帆さんの気持ちを動かすことができなければ、この恋は終わってしまうのかもしれない。

だけど、本気だからこそ、最高のプレッシャーにもなるはずだ。



大丈夫、自分を信じろ。

彼女を好きな気持ちは、誰にも負けない自信があるだろ。

未帆さんを手に入れるためなら、今の俺には何だってできる!!

お願いだから、まずは「うん」って言ってくれ.......



「ねぇ、今の話って、一緒に住むこと、前提なんだよね?」

「え? 」

「まだ何も始まってないのに、もう諦める話、しちゃうの?」

「あっ!! いや、その、それは.....。」



そうだよ、その通りだよ。

簡単に諦めてどうする!?

一番肝心なところで、話がおかしくなってんじゃん!!

ツメが甘いよ。しっかりしろよ.......



「でも、ってことは、私が『うん』って言えばいいんでしょ?」

「へ?」

「わかった。いいよ。とりあえず、試してみる。」

「マジ?」

「うん。いつから来る?」

「.......。」

「どうしたの? えっ? 泣いてるの?」

「だって、未帆さん.....。」

「なぁに?」

「ありがとう。本当にありがとう。」