少しずつ、見えるミライ

「.....好きだから、一緒に住みたいの？」

「あっ、はい。でも、未帆さんを今すぐどうこうしたいとか、そういうんじゃなくて、ただそばにいたいって言うか、一緒にいたくて.......そのためには、これが一番いいのかなって思って。」

「.....そう。」



アリなのか？ ナシなのか？

今の「そう」じゃ、わかんないよ。

どう言ったら、ちゃんと伝わるのかな.......



「一緒に住みたいのは、俺のことをもっと知ってほしいからっていうのもあるんです。今は一方的に俺が好きって言ってるだけだけど、少しずつでいいから、未帆さんにも好きになってもらえたらいいなって。」

「.......。」

「あ、でも、未帆さんにしてみたら、俺なんて年下で頼りないだけだろうし、どんなにカッコつけても、今は所詮フリーターの身だし、イイところなんて何も見当たらないかもしれないけど.....とにかく、本当に本当に、未帆さんが思ってる以上に、かなり本気で好きなんです。」

「.....どうして？ 」

「え？」

「どうして瀬戸君は私なんかのために、そんなに一生懸命になれるの？ 好きって言ってもらえるのは嬉しいけど、ずっと一緒にいたりしたら、やっぱり思ってたのと違うって、ガッカリしちゃうかもしれないんだよ。」

「.......。」