ある日、塾が終わり、駅で電車を待っている時だった。
ホームにアナウンスが流れた。
「6番線を電車が通過します...」
何も考えずに立っていた私の目の前を、
見たことのない青い電車が通り過ぎた。
私はハッとした。
電車の通り過ぎた後の風が私を別の世界へ引き込むように吹いた。
その時私は電車に恋をした。
あの風のような青い電車は....
その日から私は
その電車を必死に探した。
名前は「しまかぜ」
その名の通り、風のように通り過ぎる
青い電車。
しまかぜとの出会いは私と電車との
距離を縮めたのであった。