温め終わって、部屋に戻ると葵はまだ起きていた。

「寝ちゃってないでよかった。はい、食べれるだけでいいよ」

「ありがとう、みぃ」

「ふふ。どういたしまして」





食べる葵を見つめていたら、少し頭痛が強くなった。

「………っっ」

思わず顔をしかめる。

いつもなら気付く葵も、今は体調不良で勘が鈍っているのか、見逃してくれた。



葵はお粥を全部食べてくれた。

ひな兄もだけど、しっかり食べれるの凄いな……

「みぃ、美味しかったよ。ありがとう」

「どういたしまして。食べ終わったらお薬飲んでね」

「分かった。……みぃ?ずっと側に居なくてもいいんだよ?」


「私がそうしたいの。病人はそんな事気にしないで、ゆっくり休んでください」

「ハハ。そうするよ」

そう言って、葵は薬を飲んで、ベッドに体を沈めた。


これでしっかり寝て、良くなればいいな……