俺たちの妹

pipipipipi……


突然ひな兄の携帯が鳴った


「はい、はい……え?はい。
わかりました。すぐに行きます」

「美晴ごめん、病院が急患で溢れかえってるみたいねんだ。美晴、葵の側にいてくれる?」

「大丈夫だよ。そのつもりだったし」

「終わったら、直ぐに戻ってくるから。後、この薬飲ませてて」

そう言って手渡された薬。

「分かった。ひな兄、気をつけて」

「ありがとな」


ひな兄は慌てて出て行った。


ひな兄もお医者さんだから忙しいな……


私にできることがあればいいんだけど。


とりあえず今は葵の看病だよね。

ひな兄が居ないし、ゆっくり自分のペースでやろう……

そう言えば、今の葵の熱、知らないんだよね。

そう思って、そっと体温計を挟んだ。


ピピ、ピピ、ピピ、

体温計を抜くと、39.2

…………え?

凄い熱じゃん。